6._暮らしの手しごと

春の恵み:コブシでハーブウォーター

家の裏の、コブシの花が咲きました。
去年の冬に引っ越したときは、何の木なのかわからず、
花が咲いてようやく正体がわかった(と思う)木のひとつです。
まだまだ、枝ぶりや幹からでは判別できない木がたくさん。

コブシって?

コブシ(辛夷)はモクレン科モクレン属の木。早春に白い花を咲かせる木です。
そっくりさんは、「ハクモクレン」。

ハクモクレンとの違い

①花が咲いた時に、脇に葉が1枚あるのがコブシ。
②花が大きく開くのがコブシ。
③白い花びらに見えるものが、ハクモクレン9枚、コブシ6枚。

花の時期は、いろんな植物の名前が調べやすいですね!

利用方法

コブシの蕾は、薬用に用いられているそうです。

乾燥させて煎じると、鎮痛、鎮静、鼻炎、蓄膿症、頭痛、めまい、に効能があるとか。
花粉症のこの時期に、ぴったりかもしれません。

コブシに含まれる成分を調べてみると、
フェニルプロパノイド(methylchavicol),モノテルペン(α-pinene),アルカロイド((+)-coclaurine)
熊本大学薬学部薬草園 植物データベースより

煎じるまではしませんでしたが、乾燥させてお茶にしてみると
ほんのりと薬草系な、からだにしみる味でした。
methylchavicolは、フェンネル、ローリエ、バジルなどにも含まれているし、
pineneは松などに含まれるそうです。

さて、ハーブウォーターをつくる

木を見上げると蕾はもう少なくて、花が多くなっています。
花をとってみると、甘い良い匂い。
蕾が生薬になるのなら、花をハーブウォーターにしてみることにします。

花をカゴいっぱいつんで、
自作の蒸留機のガラス容器に詰めて、
水を入れて、
水蒸気蒸留法で作ります。

使っているのは、昨年自作した蒸留機。
エッセンシャルオイル製造機をつくるワークショップ参加報告の記事
今回は、加熱はカセットコンロで。
ポタポタと垂れるしずくと共に、家の中に甘い匂いがただよってきました。

できたハーブウォーター は、シュッとひとふきで、ほんのり甘い匂い。
ちょっとクチナシにも似た香りのように思います。
リネンウォーターや、化粧水につかってみようと思います。

蒸留機をつくって、よかったなと思うのは、こんなとき。

  • その季節にしかない匂いを、保存できる(保存料が入っていないので、それほど長期間にはできませんが)
  • 自宅横の、素性のわかっている素材で、ハーブウォーター や虫除けが作れる

大量には作れないけれど、自分でつくるハーブウォーターは、日常をすこし豊かにしてくれる気がします。
今年は、マルシェ出店時にハーブウォーターを販売してみたいと思います。
マイ蒸留機を作ってみたいという方は、ご相談ください。